親子三代にわたる、警察官の物語。
上下巻に分かれてるだけあって、さすがに厚みがある。
それぞれが、親の意思を受け継ぎ、自分の意思で闘っていく。
特に、三代目の凛々しさ、逞しさは、
そこに至るまでの過程を読んでいるだけに、胸をうつ。
ミステリーとしてみると、
犯人の予想が簡単についたり、ラストのバタバタ感であったり、
目につく部分は正直けっこうあるんだけど、
そこを補っているのは、三代目の人物設定がうまくいったからだと思う。
完璧な人間などいないし、
組織に属している以上、
部分最適ではなく、全体最適を求めるのは、必然。
警官として、どう考え、生きていくべきか。
そのひとつの答えを、現実社会に突きつけたとも言える。
人物の描き方がいいので、次回作は、かなり期待。
小説の良し悪しは、人物にいかに魂を吹き込むか、で決まる。
テクニックは、ここからどうにでもなるはずだ。
ちょっとだけ甘めに、★4つ。