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2008/03/23 03:29
カテゴリ - 人生

那覇空港へ着いて、目に入ってきたのは 
空港で働く人たちの、アロハシャツ姿。
テレビで見たことはあったが、本当にアロハで働いてる。 
見てるこっちまで、気持ちがおおらかになっていく気がした。

石垣島へ渡る飛行機まで時間があったから、
空港で昼食をとることにした。

「やっぱ、これだべ」  
(やっぱり、これでしょ) 

浮き足だってる俺を見て、少し得意気になったシンゴは 、
沖縄そばとオリオンビールを注文した。
もちろん、俺も真似をする。

「たげ、めーな!」
(すげー美味いな!)

たぶん、何を食べても、何を飲んでも、美味しく感じたはずだ。
それぐらい、俺のテンションは上がっていた。

無邪気な子供に戻ったかのように、  
普段は食べないアイスを注文してみたり、

大袈裟に声を出してみたり、
スキップしてみたり。

まだ那覇空港に着いただけなのに、とにかく、はしゃいでいた。  

そして、石垣島行きの飛行機へ。

さっき飛行機から見た海の青さより、
石垣島のまわりの海は、もっともっと青い気がした。 
飛行機のスピードがとても遅く感じて、
でもそのもどかしさが、なぜか妙に心地よくもあった。

こうして、青森男児二人は、石垣島へ上陸する。


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2007/12/20 00:29
カテゴリ - 人生

自慢するわけじゃないが、
俺は、かなりの晴れ男だ。

旅行先で、天気に泣かされた経験が一回もない。

それどころか、行くまでは大雨だったのに
目的地に着いた途端に晴れてたとか、
直前まで吹雪いてたのに
最後のトンネルを抜けたら晴れてたとか、
そういうことが当たり前に起こる。

だから、友達からも、
連れて行くならお前だ、とよく言われる。


沖縄も、台風が頻繁に来るし、
何より雨が続いたら楽しさも半減だ。
初めて訪れる南国なので、
人知れず天気だけは心配していた。

でも、やっぱり、晴れた。
めちゃくちゃ晴れた。

4泊5日の旅行中、雨は一滴も降らなかった。

那覇空港へ向かう飛行機の中から
沖縄本島が見えたときの感動は、今でも忘れない。

太陽の光を反射した海がきらきらと輝いていて、
その眩しさが、飛行機の窓を通しても、目に痛かった。


海って、青いんだ。


そんな当たり前のことを初めて心から感じて、
それだけで泣きそうになった。


隣で、シンゴが笑ってる。


「こっだの、始まりだや」
(こんなの、始まりに過ぎないぜ)


そう、とうとう、来たんだ。

俺は、初めて沖縄に来たんだ。


忘れようとしても、忘れ果てようとしても、
忘れられない5日間の幕が開けた。


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2007/12/19 02:52
カテゴリ - 人生
ものの見事に彼女を呆れさせた俺。
ボーナスも入って、入金を済ませる。

そして、当時内面では行き詰まってたとは言え、
会社での評価は高かった俺は、
夏休みの申し出も、あっさり受理された。

この頃、プロジェクトが一段落していたのも、幸いした。

この年はGWが忙しさのピークで、
世間は「最大10連休」という日程に浮かれていたが、
小さいチームの纏め役を任されていた俺は
このGW、10連勤を経験していた。

7月のアタマになんとかカットオーバーを終え、
後半は、メンバーが交替で夏休みを取ることになっていた。

この幸運も、つくづく巡り合わせだったんだと、思う。


バックパックは、シンゴとお揃いにしてみた。
シンゴとは身長が15cm以上違うので、
ワンサイズ小さいものをチョイスした。

若干キモチ悪いが、シンゴは旅慣れている。
初心者は、先輩を真似るのが一番だ。


さぁ、準備万端だ。


るるぶ沖縄のページをめくるたび、
鮮やかな青い海に吸い込まれるようで、ドキドキしていた。
出発一週間前などは、仕事がまったく手に付かなかった。
頭の中は、もう沖縄でいっぱいだった。


そして、いよいよ出発の日を迎える。

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2007/12/12 21:10
カテゴリ - 人生

沖縄行きを決めた翌日から、
早速、実現に向けての調整を開始した。

日程は、7月後半。4泊5日。
一番、熱い季節だ。
まだ見ぬ南国へ、日に日に想いを馳せる自分がいた。

金は・・・ボーナスで何とかなる。
休みは・・・マネージャーに交渉だ。

しかし、予想外にも、一番手強かったのは、
当時付き合っていた彼女である。

「ちょっと、友達と沖縄に行くことになった」

こういう告白は、言い方と、タイミングで決まる。
軽く切り出したのが、まずかった。

帰ってきた第一声は、ひとこと。


「は?」


そう、俺はすっかり忘れていた。
一緒に沖縄に行こう、と約束していたことを。
そして、それを彼女が楽しみにしていたことを。


「どういうこと?
一緒に行こうって、言ってたじゃない?」

「もう決めちゃったんだから、仕方ないでしょ」


静かに怒りながら発せられる質問と、
火に油を注ぐような答えのやり取りが、小一時間続いた。
だが、最終的には、彼女が折れた。
というより、呆れ果てて疲れた、と言う方が正解だろう。


「好きにすれば」


彼女とは、この1年と少し後に、別れることになる。

実は、ちょうどこの頃から、二人の間に亀裂は生まれ始めていた。

上京前から付き合い始めて、丸6年。
長く続いた交際が終わることになるのだが、
この別れもまた、俺にとっての、大きなターニングポイントとなるのだった。

人生とは、複雑に糸が絡まっているように見えて、
案外、すんなりと一本線で繋がっているのかもしれない。

すべては、必然なのだ。


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2007/12/10 19:46
カテゴリ - 人生
その日、俺は立川の沖縄料理屋で、シンゴと飲んでいた。

地元・青森の、高校時代の友達だ。

三人で集まる予定だったものの、
救命救急センターに勤めているタクが、
緊急手術のために参加が遅れていた。

二人で泡盛を飲み干していき、
だいぶ気分が良くなってきた頃、
シンゴが突然、津軽弁でこう切り出した。


「おめー、沖縄さ旅行行がね?」
(お前、沖縄に旅行に行かない?)


突然のことで、よく理解できなかった。


そもそも、シンゴとは、青森にいた頃は
そんなに仲が良いわけではなかった。

タクとシンゴは、バドミントン部つながり。

俺とタクは、高三のクラスメートで、
浪人時代を同じ寮で過ごし、同じ大学に合格した。

つまり、高校を卒業したあと、
タクを経由して話すようになった友達だ。

一緒に旅行に行くほどの、仲ではない。


でも、何故か、俺は即答した。


「わがった。行ぐべ。」
(わかった。行こうぜ。)


今でも、即答した理由は分からない。

お金も、休みが取れるかどうかも、確信がなかった。

でも当時、南国に行ったことのなかった俺は、
青い海と、照りつける太陽に物凄く興味があった。

そして、仕事で行き詰まりを感じていた。

加えて、泡盛のせいで、酔いがまわっていたことも、
大きかったかもしれない。


「せば、準備進めておぐはんで。」
(じゃあ、準備進めておくから。)


かくして、俺は沖縄へ行くことになったのである。


こんな言葉がある。

『人生はトランプゲームに似ている。

配られた手は決定論を意味し、

どう切るかはあなたの自由意志である。』


沖縄に旅行に行く、という手を切った俺の運命は、
実はこのとき既に変わり始めていたのだが、
勿論、当時の俺はそんなことは知るよしもない。

まったく、人生ってのは、どこでどう転ぶか分かったもんじゃない。

まぁ、だから面白いんだが。

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